儒学者としても有名な富岡鉄斎(とみおかてっさい)を
隠された真筆を見極める
そもそも富岡鉄斎は自らを画家と言わず、儒学者であると自称している。
絵画については趣味の延長上と定義づけながら、なかなかの筆前なのは、数多くの展覧会の審査員として活躍していることから窺えます。特徴として自身の画を愛でる際には、最初に論文を読んでから、と示唆するほど儒学者としての自負があったらいい。
中国古典を題材に狩野派や琳派などの手法を取り入れて描き出した絵画点数は、10000点以上もあると言われるほど世の中に出回っているのです。
この富岡鉄斎らしき絵画買取を行うなら、やはり確かな目利きの鑑定士に頼むのが王道です。
人生観の現れた大作
大正5年に描かれた東京国立博物館所蔵の「大江捕魚図(たいこうほぎょず)」は縦149.2cm、横80.6cmの大作ですが、まことに中国古典に影響される中で、儒学者としての人生観を描き出した物になっています。
晩年になって評価の高まった富岡鉄斎が、この大自然と人生観をこめた力作を描き出したのが81歳というのは、驚くほどの精力ある塊であることに驚かされます。どちらにしても世に送り出した絵画点数の多さから、絵画の買取を行うにしても確かな目利きが必要なのは言うまでもありません。
富岡鉄斎が残した絵画を売買することが、彼の本意であったかは別にして、今としてはまさに文化的価値を覗かせるのです。